「ステラ、元気?」
























私は墓地にある一つの墓石に話し掛けた。
まだ石はつるつるで、光りに当たっては輝いている。























「私ね、フェニモールの妹に会ったのよ。あまりにも似ていてびっくりしたけれど、双子といっても本質は違うのねぇ。」




















返答はないけれど、話すだけで気持ちがすっきりした。
ここはある意味、心のより処なのかもしれない。





あの時私の中からいなくなったステラは、もう戻ってくることはなかった。
きっと、次に生まれ変わる準備をしているのかもしれない。




















「はあ、今日もたくさん話したわ。

…あら?」


















背伸びをしたとき、街からこちらに階段を上がってくるシャーリィが見えた。彼女は思い詰めた顔でふらふらと歩いている。






















「あなたに用がある人が、また来たみたいよ。」




















私はステラのお墓に告げると、シャーリィの到着を待つ。




















さん。」

「シャーリィ…」


















彼女は私の存在に気付くと、ぺこりと頭を下げた。


















「シャーリィもステラに会いに来たの?」

「はい。も…ということはさんもですか?」

「そう。原因はテューラでしょう?」

「はい。

だって、フェニモールと同じ顔で同じような事言うんです、私困ってしまいました。」

「そうね…。」

「彼女に言われたんです。私がフェニモールを殺したようなものだって。……私も、そう思います。」

「…もし、そうだとしても、あなたには曲げられない信念があるものね。」

「……はい!!」

「それなら大丈夫よ。長い時間がかかるかもしれないけど、テューラは必ずわかってくれる。」

「はい。そう信じてます。」

「では、私は行くわね。」

「はい。」
























私はその場を後にして街に向かおうとする。
でも墓場の一番奥に見慣れた黄色の服を見つけてそっちが気になってしまった。





















「ノーマ…?」



















街に戻らずに奥へと足を向ける。そして彼女の後ろに立つと、声を掛けてみた。





















「ししょー、あたし絶対見つけるからね。」

「ノーマ…」

「ししょー…」

「ノーマ!」



















一度呼んでも気付かず、二度目でやっと肩をびくっと震わせて気付く。


















「あっ…あれ、ちゃんだ。」

「おはよう?どうしたの、こんなとこで。」

「え…え〜と。何でもない…な〜んて言ってもちゃんには通じないよね?」

「ええ。」

「あは〜、即答だし。

…えっとね、ここさ〜、ししょーのお墓なんだ。」

「ノーマのお師匠様の?」

「お師匠様なんて凄いもんじゃないんだよ。馬鹿だし、馬鹿だし、馬鹿だし、うるさいし……」

「ふふ、信頼する大好きなお師匠様だったのね。」




















お師匠様の話をするノーマは、普段な彼女と違う気がした。


そう、なんだかとても優しくて暖かい感じ。




















「そ、そんなこと絶対ない!!……ま、い〜や。でね、エバーライト探索中に死んじゃったわけ。」

「まあ…、あの祈りの石ですか。」

「さすがちゃん、エバーライト知ってんだ。」

「まあ…有名なお話ですし、私、古刻語を勉強しましたから。」

ちゃんも!?ホント、敵わないなぁ。」





















ノーマはそう言うと立ち上がった。そして自信たっぷり私に笑うと、

















「ししょーの代わりに、あたしがエバーライト見つけるんだ。」















そう言った。
私も微笑み返すと、












「ノーマなら大丈夫。」










と返す。




















ちゃんに言われると出来る気がするな〜。

よぉ〜し、頑張るぞ〜!」

















ノーマはガッツポーズで飛び上がると、元気良く掛け声を上げた。



















































              *

















































ちゃんには自信満々に言ったけどさ〜、不安は全然無くならないんだよね。
ししょーが見つけられなかったものを、あたしに見つけられるのか。






……ううん、見つけなきゃいけないんだ。

絶対…




皆を噴水広場に集めてエバーライト探索に付き合って欲しいって頼むんだ。
皆はなんだかんだ言いながら付き合ってくれるから、あたしは安心して頼めるんだよね。























「頼むあたしが遅れたらヤバイよね。」























急いで支度をして噴水広場に向かう。
























まだ誰も来てないみたいだ……ん?

あそこにいるのはザマランのジジイ!?






















「ジジイ、まだ街にいたのか!」

「この下品なサル声はノーマか。まったく今日は厄日じゃ、最悪じゃ。」

…なんだと〜!

「さっさと大陸に帰りなさいよ!」

「もとより長居するつもりはないわ。お前の情けない声も存分に堪能したしのう。」





















何てこというわけ!?このジジイ〜!!!



















「だっ…誰が情けない声だって!」

「バカな夢を追いかけるのはやめにしたらどうじゃ?」

「バカな夢?何がバカだって言うのよ!」

「絶望を知らぬのなら仕方ない。じゃが、お前もすぐにわかる。

…大バカ者のスヴェンと同じようにな。」




























!!




























ジジイが、ししょーのししょーだからって、今の発言は許せない!!
ししょーは例え大バカ者だったとしても夢はバカじゃないし、絶望のぜの字も言ったことない!!























「取り消せ!ししょーを悪く言うやつは誰であれ許さないんだからね!ししょーだけは悪く言わせない。それが誰であっても許さない!!」




















涙が出そうになるのを堪える。
よく見たら、周りには皆が集まって心配そうにあたしを見ている。

恥ずかしいなんて思えないくらい頭が活火していた。





















「現実はお前が思うように夢物語を許してはくれん。手遅れになる前に目を覚ますんじゃな。スヴェンのように、命を粗末にするな。」


















ジジイは言いたいことを言うだけ言ってこの場を去る。















うっわ〜、後に残ったのあたしと皆だけだよ。

気まず〜い。


























「さ、さ〜て、皆に集まってもらったし、あたしの用事を話すとしますか。」

























気まずい雰囲気を何とかしようと話を変えてみる。
でも皆はじとーっとあたしを見るだけ。

あ〜あ、気まず〜い。





























「無理に話を変えとる…。」



























あっちゃ〜、バレてるし。
もう笑うしかないじゃん。

























「あは、あはははは。」

「今度は笑って誤魔化しているぞ。」

























き〜!むかつく〜!!

…なんていえないしさ!!





















「皆に、エバーライト探索を手伝って欲しいの。」

「ロクなことにならんじゃろ。」

「ロクなことになるんじゃ!!」

















モーすけむかつく!

…くぅー、もうちょっとの辛抱だ。






























「人食い遺跡にあたしを連れてって!!

お願い!!!」




























*****************


中途半端〜。

途中からノーマ思考に変わってしまいました(笑)

次は人食い遺跡にレッツゴー!!


2006/12/20

















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