微かに聞こえる声。透き通っているが、凛とした声。







― ステラ…













― どうしたの?ステラ。





― セネルを、セネルを宜しくね。





― セネルを?





― 私の大切な人達。セネル、シャーリイ。そして





― 私…。





― 皆を、守ってね。





― …。ステラ…





― ん…?









― 私達、会えたら友達になれるわよね。







― ふふ…もう、友達じゃない。









最後にステラの声がはっきり耳に届くと、何も聞こえなくなった。





「友達…か。」





は呟くと深い眠りについた。















さん、朝ですよ。」



久しく聞いていない様なジェイの声。



モフモフ族の村では毎日こうジェイに起こしてもらっていたため、錯覚してしまう。





「キュッポ達は…?」





眠気眼では呟いた。



「キュッポ達はいませんよ。僕だけです。」



ジェイはそう言うと、ギシとベッドに座った。





「ジェイだけ…んーここは?」





はゆっくり起き上がった。





「ここはモフモフ族の村ではありませんよ。」





ジェイは微笑むと、の頬に手を当てた。





「ジェイ。」





は心地良さそうにジェイの手に顔全体の体重をかけると、その手に自分の手を重ねた。

そして、目を瞑った。





「無事で良かったですよ。」





ジェイはそう言うと、手を離して立ち上がる。





「さぁ、上で皆さんが待っています。」





を促すとドアの方を向いた。





ドアには、モーゼスが立っており中の様子とりわけとジェイを見ていた。



「何しているんですか、バカ山賊。」



「ジェー坊こそ、に夜這いかけとんのか?」





ジェイとモーゼスは睨み合った。



「そんな事しませんよ。バカ山賊じゃあるまいし。」



ジェイはモーゼスを見ながらニヤニヤする。





「なんじゃと〜!」





モーゼスはつっかかろうとしたが途中でやめてを見た。





、また寒う所があったら暖めてな。」





そう言うと、クカカと笑った。



ジェイは眉間に皺を寄せてを見た。





さん、あなた、バカ山賊に何かしたんですか?」





「ちょっと寒かったから抱き締めて暖めてもらったんじゃ。」



モーゼスはどうだと言わんばかりに胸を張った。





さん、あなたバカですか!?



 このバカ山賊がこんな寒そうな格好をしてるから寒くなるんですよ。

 わざわざあなたが暖めなくてもいいじゃないですか!」





ジェイは怒ったように言った。





「あら、そう言われればそうですね。」



はぽんと手を叩くと、





「モーゼスに上着を作ってあげればいいのですね。」



と言った。





ジェイは目を鋭くすると、モーゼスを見た。手を懐に入れて何かを構えている様に見える。



モーゼスも流石にこれ以上ジェイを挑発するのに危険を感じたのか、



「いや、ワシはこの姿が一番じゃ!」



と冷や汗をかきながら言った。





「そうですか。残念です。」



が残念がると、モーゼスはとても後悔したようだった。



それを嬉しそうにジェイが見る。



「お前達、何をやっているんだ!!」





お決まりのようにウィルが出て来てモーゼスとジェイの頭にゲンコツを落とす。



モーゼスとジェイが痛そうに頭を押さえている隙に、セネルがに手を延べて立たせ、部屋を出て行った。





「セ…セネルさんまで…!」





「セの字の奴…」





モーゼスとジェイは悔しそうに二人の出て行ったドアを見つめた。















「ジェイがいましたので、モフモフ族の村と勘違いしてしまいました。」



は恥ずかしそうに言う。





「ホタテの村にいた時は、いつもジェージェーに起こしてもらってたの?」



「ええ。私、あまり朝は強くないんです。」



ノーマの言葉には顔を赤くする。





「寝顔がまた、可愛いんですよ。」





少しはなれたところで、ジェイがについて自慢げに喋っていた。



セネルはほほう、と頷き、モーゼスは悔しそうにジェイを見つめる。





「今度、覗いてみるかな…」





セネルがぼそりと言うと、ジェイとモーゼスがギロリと睨む。



セネルはそれに驚くと、「ジェイだけなんてズルいだろ。」と



聞こえないように呟いた。













「よし、前線基地に乗り込むぞ!!」



セネルの声に、皆がガッツポーズを決める。



「絶対ワシらが一番じゃ!」



「モー助の言う通りよ!!」



モーゼスとノーマが元気良く叫ぶ。



「あんまりうるさくもとい、足手まといになるんじゃないぞ!」





ウィルは二人に睨みをきかせた。







「見回りだ。」



クロエがボソリとささやく。



「槍で一突じゃ!」







ゴンッ





ウィルの拳でモーゼスの頭が大きく鳴る。





「な、何するんじゃウィの字!!」



「もっと頭を使え。」





ウィルはそう言うと、セネルを呼ぶ。





「なんだ?」





セネルが怪訝そうに聞くと、ウィルは音を立てずに気絶させて来いと言った。





「おやすいご用だ。」





セネルは静かな足取りで見回りに近付いた。



そして、フッと消えたかと思うと、背を低くして見回りの前に回り込み、みぞおちを殴って気絶させた。





「ふ〜っ。」





セネルは止めていた息を吐き出すと、皆に手で合図する。





「大丈夫だ。」





達はその合図で、静かに物陰からセネルの所まで歩いて行く。





「セネル、すごいですね!」





は嬉しそうに言うと、セネルの手を握った。





「やはり、無用な殺生は避けるべきですね!」





はそう言うと、自分の発言に頷く。



セネルの行動にいたく感心したらしい。





「そうだな。私もそう思うよ、。」





クロエも同意すると、強く頷いた。









達は、見回るヴァーツラフ軍の兵士達を殺める事なく、時にはセネル時にはノーマ?など、臨機応変に対処していった。









「兵が少なくなったな。」



「ああ。ウィル、どう思う?」



ウィルとセネルが話している。





「終わりが近いってことですか?」



は二人の横に並ぶと、話しかけた。





「そう考えてもいいだろう。」





ウィルはそう言うと、一人早く歩を進めた。



と二人残されたセネルは、に微笑むと、







「俺のそばを離れない方がいい。」







と言った。









―私が守らなきゃいけないのに。







ふとステラの言葉を思い出した。







―きっと、セネルはステラの想い人なのね。







はくすりと笑うと、「ありがとう。」と言った。













達はがどんどん進んで行くと、前線基地を守る魔物に出くわした。





「ファラオギガントだ!!石化に気をつけろ!」





ウィルはそう叫ぶと、爪術を唱え始めた。





「セネル、クロエ、これを。」





は魔物に向かっていこうとする二人に声をかけ、ストーンチェックを渡した。





「ありがとう、。」





二人はそう言うと魔物に突撃していった。





も弓を構えると、爪術で応戦する。





いつもと変わらず槍を投げまくるモーゼスの間を縫って矢を放つ。





ビュンッと風を切りながら、の矢は魔物目掛けて飛んでいく。







、もっと下がれ!」



ウィルが叫ぶ。





「はいっ!」





はそれに従うと、一番後ろまで下がった。



あまり離れてしまうと、弓は命中率や威力が下がってしまうが、が前に出て危険を侵すより、

セネルとクロエに広く場所を空けて思い切り戦ってもらった方が効果的だった。





「飛燕連脚!」



「虎牙破斬!」





セネルとクロエの技が決まる。





魔物も弱り、後もう少しで倒せる。





はそう思い、一撃を加えようと弦に矢を掛けた。







その時、





後ろからすごい力で羽交い絞めにされ、口を塞がれる。







「んーーーー!!」







抵抗するが、力が強すぎて逃げられない。





仲間達は魔物に集中しているため、一番後ろにいるが何かに襲われていることに気付かない。







― だ、誰か…!!







は、心の中で必死に助けを呼んだ。







************************************



3人絡みを軽くしてみました☆



でも、やっぱりジェイを持ち上げてしまいます♪



モーゼスももっといいとこを見せなければ!!



それよりも、彼女は誰に襲われたんでしょ?



次回をお楽しみに!!(笑)期待してはだめですよ^^



2006/2/6 















微かに聞こえる声。透き通っているが、凛とした声。



― ステラ…






― どうしたの?ステラ。


― セネルを、セネルを宜しくね。


― セネルを?


― 私の大切な人達。セネル、シャーリイ。そして


― 私…。


― 皆を、守ってね。


― …。ステラ…


― ん…?




― 私達、会えたら友達になれるわよね。



― ふふ…もう、友達じゃない。




最後にステラの声がはっきり耳に届くと、何も聞こえなくなった。


「友達…か。」


は呟くと深い眠りについた。







さん、朝ですよ。」

久しく聞いていない様なジェイの声。

モフモフ族の村では毎日こうジェイに起こしてもらっていたため、錯覚してしまう。


「キュッポ達は…?」


眠気眼では呟いた。

「キュッポ達はいませんよ。僕だけです。」

ジェイはそう言うと、ギシとベッドに座った。


「ジェイだけ…んーここは?」


はゆっくり起き上がった。


「ここはモフモフ族の村ではありませんよ。」


ジェイは微笑むと、の頬に手を当てた。


「ジェイ。」


は心地良さそうにジェイの手に顔全体の体重をかけると、その手に自分の手を重ねた。
そして、目を瞑った。


「無事で良かったですよ。」


ジェイはそう言うと、手を離して立ち上がる。


「さぁ、上で皆さんが待っています。」


を促すとドアの方を向いた。


ドアには、モーゼスが立っており中の様子とりわけとジェイを見ていた。

「何しているんですか、バカ山賊。」

「ジェー坊こそ、に夜這いかけとんのか?」


ジェイとモーゼスは睨み合った。

「そんな事しませんよ。バカ山賊じゃあるまいし。」

ジェイはモーゼスを見ながらニヤニヤする。


「なんじゃと〜!」


モーゼスはつっかかろうとしたが途中でやめてを見た。


、また寒う所があったら暖めてな。」


そう言うと、クカカと笑った。

ジェイは眉間に皺を寄せてを見た。


さん、あなた、バカ山賊に何かしたんですか?」


「ちょっと寒かったから抱き締めて暖めてもらったんじゃ。」

モーゼスはどうだと言わんばかりに胸を張った。


さん、あなたバカですか!?

 このバカ山賊がこんな寒そうな格好をしてるから寒くなるんですよ。
 わざわざあなたが暖めなくてもいいじゃないですか!」


ジェイは怒ったように言った。


「あら、そう言われればそうですね。」

はぽんと手を叩くと、


「モーゼスに上着を作ってあげればいいのですね。」

と言った。


ジェイは目を鋭くすると、モーゼスを見た。手を懐に入れて何かを構えている様に見える。

モーゼスも流石にこれ以上ジェイを挑発するのに危険を感じたのか、

「いや、ワシはこの姿が一番じゃ!」

と冷や汗をかきながら言った。


「そうですか。残念です。」

が残念がると、モーゼスはとても後悔したようだった。

それを嬉しそうにジェイが見る。

「お前達、何をやっているんだ!!」


お決まりのようにウィルが出て来てモーゼスとジェイの頭にゲンコツを落とす。

モーゼスとジェイが痛そうに頭を押さえている隙に、セネルがに手を延べて立たせ、部屋を出て行った。


「セ…セネルさんまで…!」


「セの字の奴…」


モーゼスとジェイは悔しそうに二人の出て行ったドアを見つめた。







「ジェイがいましたので、モフモフ族の村と勘違いしてしまいました。」

は恥ずかしそうに言う。


「ホタテの村にいた時は、いつもジェージェーに起こしてもらってたの?」

「ええ。私、あまり朝は強くないんです。」

ノーマの言葉には顔を赤くする。


「寝顔がまた、可愛いんですよ。」


少しはなれたところで、ジェイがについて自慢げに喋っていた。

セネルはほほう、と頷き、モーゼスは悔しそうにジェイを見つめる。


「今度、覗いてみるかな…」


セネルがぼそりと言うと、ジェイとモーゼスがギロリと睨む。

セネルはそれに驚くと、「ジェイだけなんてズルいだろ。」と

聞こえないように呟いた。






「よし、前線基地に乗り込むぞ!!」

セネルの声に、皆がガッツポーズを決める。

「絶対ワシらが一番じゃ!」

「モー助の言う通りよ!!」

モーゼスとノーマが元気良く叫ぶ。

「あんまりうるさくもとい、足手まといになるんじゃないぞ!」


ウィルは二人に睨みをきかせた。



「見回りだ。」

クロエがボソリとささやく。

「槍で一突じゃ!」



ゴンッ


ウィルの拳でモーゼスの頭が大きく鳴る。


「な、何するんじゃウィの字!!」

「もっと頭を使え。」


ウィルはそう言うと、セネルを呼ぶ。


「なんだ?」


セネルが怪訝そうに聞くと、ウィルは音を立てずに気絶させて来いと言った。


「おやすいご用だ。」


セネルは静かな足取りで見回りに近付いた。

そして、フッと消えたかと思うと、背を低くして見回りの前に回り込み、みぞおちを殴って気絶させた。


「ふ〜っ。」


セネルは止めていた息を吐き出すと、皆に手で合図する。


「大丈夫だ。」


達はその合図で、静かに物陰からセネルの所まで歩いて行く。


「セネル、すごいですね!」


は嬉しそうに言うと、セネルの手を握った。


「やはり、無用な殺生は避けるべきですね!」


はそう言うと、自分の発言に頷く。

セネルの行動にいたく感心したらしい。


「そうだな。私もそう思うよ、。」


クロエも同意すると、強く頷いた。




達は、見回るヴァーツラフ軍の兵士達を殺める事なく、時にはセネル時にはノーマ?など、臨機応変に対処していった。




「兵が少なくなったな。」

「ああ。ウィル、どう思う?」

ウィルとセネルが話している。


「終わりが近いってことですか?」

は二人の横に並ぶと、話しかけた。


「そう考えてもいいだろう。」


ウィルはそう言うと、一人早く歩を進めた。

と二人残されたセネルは、に微笑むと、



「俺のそばを離れない方がいい。」



と言った。




―私が守らなきゃいけないのに。



ふとステラの言葉を思い出した。



―きっと、セネルはステラの想い人なのね。



はくすりと笑うと、「ありがとう。」と言った。






達はがどんどん進んで行くと、前線基地を守る魔物に出くわした。


「ファラオギガントだ!!石化に気をつけろ!」


ウィルはそう叫ぶと、爪術を唱え始めた。


「セネル、クロエ、これを。」


は魔物に向かっていこうとする二人に声をかけ、ストーンチェックを渡した。


「ありがとう、。」


二人はそう言うと魔物に突撃していった。


も弓を構えると、爪術で応戦する。


いつもと変わらず槍を投げまくるモーゼスの間を縫って矢を放つ。


ビュンッと風を切りながら、の矢は魔物目掛けて飛んでいく。



、もっと下がれ!」

ウィルが叫ぶ。


「はいっ!」


はそれに従うと、一番後ろまで下がった。

あまり離れてしまうと、弓は命中率や威力が下がってしまうが、が前に出て危険を侵すより、
セネルとクロエに広く場所を空けて思い切り戦ってもらった方が効果的だった。


「飛燕連脚!」

「虎牙破斬!」


セネルとクロエの技が決まる。


魔物も弱り、後もう少しで倒せる。


はそう思い、一撃を加えようと弦に矢を掛けた。



その時、


後ろからすごい力で羽交い絞めにされ、口を塞がれる。



「んーーーー!!」



抵抗するが、力が強すぎて逃げられない。


仲間達は魔物に集中しているため、一番後ろにいるが何かに襲われていることに気付かない。



― だ、誰か…!!



は、心の中で必死に助けを呼んだ。



************************************

3人絡みを軽くしてみました☆

でも、やっぱりジェイを持ち上げてしまいます♪

モーゼスももっといいとこを見せなければ!!

それよりも、彼女は誰に襲われたんでしょ?

次回をお楽しみに!!(笑)期待してはだめですよ^^

2006/2/6