「うるわしの君、長い間お会い出来ず寂しかったです。貴女を求めて、私は毎夜さ迷っておりました…」

「何言ってるの?ダール」


















薔薇一輪を差し出され、決め台詞のように言われた言葉。
でも、嬉しいとかよりも呆れちゃうでしょ?


















「ちっ、バレたか」

「バレるもなにも、ダーリンに似ても似つかないよ」
















アーケン国一行がナルニアに到着し、エドマンドを先頭にして出迎えると、ダールが1番に私に近寄ってきた。
そして歯も浮くような言葉を並べ立てて、弟になった気分を味わうんだよ。



全く、似ても似つかないのにね。


















「可愛くないな、は。お前のどこがいいんだか、俺は全くわからん」

「私だってわからないよ」

「弟の目が腐ってるのかなんなのか…。の良いところなんて、一生若い妻を持てるとこだけだし」

「ちょっと、目が腐ってるってどういうこと!私が目の腐るような姿をしてるって言うの?」
















ダールに食ってかかる。
だって、目が腐るって酷くない?そんな姿をしてるつもりはないのに!!!



プンスカ怒ると、宥めるように私の背中を叩く。
ホント、ムカつくんだから!


















「兄上、何をしている?」

「げッ…ダーリン…」

















今度は弟のダーリンが登場。
ダーリンは機嫌悪そうにダールの耳を思いきり引っ張って私から引きはがしてくれた。



ダールとダーリンは兄弟。双子みたいにそっくりなんだけど、そうじゃなく年子みたい。

ダールは皮肉屋で一言多いの。でも人付き合いはよくて、いっつも周囲に人だかりが出来てる。
ダーリンは物静かで照れ屋さんかな、人付き合いは苦手だけど剣の扱いがうまいんだよね。




んで、ダーリンは私に初めて告白(っていうかプロポーズ?)してくれた人。会ってから数分でね。
十何年も昔の話なんだけど、彼は今でも私の返事を待っててくれるみたい。ダール情報だとだけど。




でも、私は…


















「なんにもしてないぞ。を…可愛がってただけだ」

「目が腐るとか言ってね」

「…なんだと、兄上!」

、なんてことを言うんだ!!!」
















会った時に繰り広げられるいつも通り会話になってホッとする。
嫌じゃないんだ、こういうやり取りはね。



















、兄上が失礼な事を言ってすまない。怒ってはいまいか」

「うん、まあ、それは(怒ってるけど)大丈夫」

「そうか、よかった」

















ふと見せるダーリンの笑顔は、女性を虜にする能力があると思うよ、ホント。
そう言うと必然的にダールにもそういう能力があるってことになるんだけど。


















、久しいな!」
















その時、彼ら兄弟の後ろから明るい少年の声が聞こえた。
愛しい愛しいコーリン王子だ。

















「コーリン、元気だった?」

「元気だった。今も元気だしな!しっかし、きみはいつ見ても変わらないなぁ。僕、追いついちゃったじゃないか」
















私の姿を見て溜め息をつく。
コーリンも、物心ついた時から私の外見が気になってたみたい。いつか直球で聞いてきたもん。
















は永遠の命を持ってるのか?」














ってね。



永遠の命にはびっくりしちゃったけど、教えるのも潮時だと思って、アスランのこととか話してあげたんだ。
すると、子供って理解力が高いというか…、順応力が高いんだよね。
すっかり飲み込んでくれた。



















「僕ものようにずっと子供でいたい」

「だめよ。外見が子供でも、中身は歳とってくんだから」

は子供だけどね」

















私の教えを邪魔するように、エドマンドが横槍を入れて来た。
もう、まだ喧嘩?は続いてるんだ。

















「そう。私は子供だよ」
















エドマンドをキッと睨んでプイと顔を背ける。
もう、付き合ってるのもめんどくさい!




私はみんなを置いて、その場をあとにした。



















!」

「ダーリン、とダール…」

「おいおい、何で俺の名前の時はやる気ないんだ?」

「別に」


















思いきり溜め息をついてあからさまな態度を見せる。
はっきり言って着いて来ないでほしかった。だって気分悪いんだもん。

だいたい、なんのためにナルニアに来たの?
コーリン王子を守るためじゃない。二人して私をかまってもしょうがないのに。


















、エドマンド王子と喧嘩をしたのか?」

「そんなものなの、ダーリン」

「ふーん、お前はあの兄妹達とは切れない程仲がいいと思ってたんだけどな」

「そうだよ、今回だって大丈夫…だと思う」
















大丈夫だとは思ってるけど、すぐに自信が失くなった。
だって、惚れ薬のせいでスーザンともあんな別れ方しちゃったし。


















なら大丈夫だ」

















途端、ダーリンが力強く言った。
キョトンと見返し、訝しむ。
















「なんでそんなこと言えんだ?」
















ダールが私の表情を代弁してくれる。私もその意味を知りたい。



















「何故って…それは、だから」

「は?」

「それじゃ理由にならないよ?」














私とダールは聞き返す。
今度はダーリンがキョトンとする番だった。
一体全体、何故理由にならないのか?という表情だった。




結局彼がそう思った理由聞けず、出発の時間が来てしまった。
私は急いで荷物を港に持って行くと、船に乗り込んだ。
エドマンドもコーリンも支度出来たようで、船のあれこれについて話してる。
















「ルーシー?」















でも、ルーシーだけが支度もせず桟橋に立っている。
彼女はゆっくり微笑むと、私を見た。

















「ゆっくりエドマンドと仲直りしてきてー!私はナルニアで待ってるから」

「ええーっ!」

「だって、ピーターは北でしょ?スーザンは南だし、あなたたちも向かうとしたら誰かがナルニアを守らなきゃ」















まあ、それはそうだけど…。
















「それに、エドマンドとあなたのケンカ、聞いてると苛々しちゃうんだもの」












それが一番の理由か!!!




そうやってペロッて舌出されてウィンクされちゃうと、可愛過ぎて何にも言えなくなっちゃうんだけど…。

















「卑怯者!」
















私は捨て台詞を吐いてルーシーに背を向けた。
でもそんなのは全然意味がなくて、彼女はカラカラと笑ってた。
私って、なんて大人げないんだろ。年下の子に卑怯者だなんて、ああ恥ずかしい。

















「いってらっしゃ〜い!」
















でも、にこにこ見送る彼女を見てると、やっぱり卑怯者だと思っちゃった。
だってエドマンドとは微妙な雰囲気だし、スーザンとなんて最悪な別れをした私が行くよりも、差し障りない兄妹のルーシーが行くのが普通じゃない?
私だって、ナルニアを守れるわけだし。

















「出航!」
















はあ。とうとうその時間がやってきた。
私達は、ルーシーに見送られながらナルニアから大海原へと出、カロールメンへと向かう。



















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ダールとダーリンは実際ナルニア国物語に登場してます!
(見つけてみてね☆)
こんな性格かはわかりませんが(汗;
次こそは(汗)カロールメンですね。
スーザンに再会です


2008/09/05






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